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日産 セレナ ハイブリッド(C27型)エンジンオイル交換方法|DIYで手軽に1万キロごとのメンテナンス
日産の人気ミニバン「セレナ」は、ファミリーカーとしての使い勝手と広い室内空間が特徴的。
その中でもハイブリッドモデル(C27型)は、電動モーターによるアシストで燃費と静粛性を両立する魅力があります。
しかし、いかにハイブリッドでもエンジンオイルの定期交換は見逃せないメンテナンス。
本記事では、平成28年式 日産 セレナ ハイブリッド(型式 DAA-GFNC27)を例に、DIYでのオイル交換手順を分かりやすく解説します。
約30分で終わるこのメンテナンスをマスターし、愛車の快適性とエンジン寿命をしっかり守りましょう。
なぜエンジンオイル交換が必要なのか
エンジンオイルは、エンジン内部で潤滑・冷却・洗浄など重要な役割を担っています。
走行を続けるうちにオイルは酸化や汚れ(スラッジ)で劣化し、粘度が低下したり不純物が増加。
そのまま放置すると、燃費悪化やエンジン性能の低下、さらには深刻な故障につながるリスクが高まります。
エンジンオイルが劣化すると起こり得るトラブル:
- 燃費の悪化:エンジン内部の摩擦が増え燃焼効率が下がる
- 異音や振動:潤滑不足でメカニカルノイズが増大
- 出力低下:アクセルを踏んでも加速が鈍くなる
- エンジン警告灯点灯:オイルプレッシャー異常などのセンサーがエラーを検出
ハイブリッド車の場合でもガソリンエンジンを使用するため、従来と同様にオイル交換が必要です。
定期的な交換(3,000km〜6,000kmまたは3〜6ヶ月ごと)が理想ですが、1万kmごとを目安にするオーナーも少なくありません。
走行環境や使用状況(短距離・市街地走行が多い/高速メインなど)によってベストな交換タイミングは異なるため、オイルの色や粘度、警告灯なども参考にしてください。
車両情報と作業概要
車種:日産 セレナ ハイブリッド (NISSAN SERENA HYBRID)
型式:DAA-GFNC27
年式:平成28年10月
作業内容:エンジンオイル交換
作業時間:約30分
オイル量:約3.6リットル(フィルター交換なしの場合・目安)
作業理由:定期メンテナンス、1万km走行目安
注意:実際のオイル容量は車両グレード・エンジン仕様によって多少異なることがあります。
最終的には「レベルゲージ」を確認しながら微調整するのがベスト。
必要な工具とアイテム
- 14mmメガネレンチ:ドレインボルトを外す
- オイル受け皿/処理ボックス:排出オイルを受け止める
- ウエス・軍手:汚れや火傷防止
- 新品エンジンオイル(推奨粘度・グレードを確認)
- ジャッキ+ウマ(必要に応じて):車体下部にスペースがない場合、持ち上げて作業
- トルクレンチ(あれば理想):ドレインボルトを適正締付トルクで固定
オイル交換時に合わせてオイルフィルターを交換する場合、フィルターの規格と専用レンチが必要になることも。
交換手順
STEP1:車を安全に持ち上げ、オイルパンを確認
1. 平坦な場所に駐車し、サイドブレーキをかける
2. 必要ならジャッキアップし、ウマ(リジッドラック)で車体を固定
3. エンジンを停止してキーをOFF。
4. エンジン下部にあるオイルパンを確認し、そこに付いているドレインボルト(14mm)が見えるはずです。
注意:エンジンが高温の場合は、オイルが非常に熱くなっているので火傷に注意。
少しエンジンが冷えてから作業すると安全。
STEP2:14mmメガネレンチでドレインコックを外してオイル排出
オイル受け皿をドレインボルトの真下にセット。
メガネレンチで反時計回りにドレインボルトを緩めるとオイルが勢いよく出てくるので、手や服に掛からないよう慎重に。
排出作業は5〜10分程度待ち、しっかりと古いオイルを抜き切ります。
ポイント:最後の回しでボルトを取り外す瞬間、オイルが飛び出しがちなので、ウエスで少し押さえるなど工夫しましょう。
STEP3:ドレインボルト・パッキンの状態をチェックし、再装着
オイルが抜けきる間に、外したドレインボルトやパッキン(ガスケット)を確認。
破損・劣化があれば新品のパッキンに交換を推奨。
オイルが出切ったら、時計回りにドレインボルトを締め付ける。
締付トルク:約20〜30Nmが目安とされるが、トルクレンチがない場合は“過度に強くない程よい力”で。
締めすぎはネジ山やオイルパンを傷め、弱すぎはオイル漏れリスクがある。
STEP4:上部からオイルを注ぎ、レベルゲージで確認
ボンネットを開け、オイルフィラーキャップを反時計回りに回して外します。
新品オイルを3.6リットル(目安)注入しますが、最初は3.0L程度入れてからレベルゲージを確認すると入れすぎを防げます。
ポイント:
– フィルター交換なしの場合は3.6Lを目安
– フィルター交換ありの場合は多少多くなる
– 最後はレベルゲージでFとLの間に収まっているかチェック
STEP5:エンジンを始動し、最終チェック
オイルキャップを元通り締め、エンジンを1〜2分アイドリングさせてオイルを循環させます。
エンジンを止め、数分待ってからレベルゲージを再度確認。
もし不足なら少しずつ追加し、入れすぎに注意しましょう。
最終確認:
- エンジン下回りにオイル漏れ(ドレインボルト周辺)がないか
- エンジン警告灯やオイル警告灯が点灯しないか
- アイドリングが安定しているか
DIY後の注意点
– 交換後100〜200km走行したら、再度オイル漏れがないか確認すると安心
– オイル量をこまめにチェック。
– 古いオイルはオイル処理ボックスなどを使って環境に配慮した処分を
交換後のメリット
- 燃費改善:粘度が適正なオイルでエンジン抵抗が減り、燃費アップ
- エンジン寿命の延長:潤滑が良好になり内部摩耗を抑制
- 静粛性向上:摩擦が減りエンジン音や振動が和らぐ
- 安心感アップ:突然の警告灯点灯やエンジン不調を予防
ハイブリッドシステムでもエンジンは稼働するため、従来のガソリン車同様にオイル交換をしっかり行うのが長持ちの秘訣。
よくある疑問Q&A
Q1. ハイブリッド車のオイル交換頻度はガソリン車と違う?
A. 基本的には同じ。
走行環境によりけりですが、3,000〜6,000km・3〜6ヶ月目安での交換が理想とされ、1万kmごとを推奨する整備工場もあります。
Q2. フィルターは毎回交換する?
A. 一般的にはオイル交換2回に1回のフィルター交換が推奨。
フィルターが汚れていると新オイルがすぐに汚れやすくなるため、一緒に交換するケースが多い。
Q3. オイルの銘柄や粘度は?
A. メーカー推奨グレード(例:0W-20、5W-30など)を取扱説明書で確認し、それに適合するエンジンオイルを使うのが基本。
寒冷地や高温地域などで多少粘度を変更することもあるが、まずは純正指定を確認。
Q4. オイルを入れすぎたらどうなる?
A. 過剰注入はクランク内の圧力増大やブローバイガス増加、オイル漏れなどのトラブルを引き起こす可能性がある。
入れすぎた場合は、吸い取り器や下抜きで適量まで減らす必要がある。
まとめ:DIYで日産 セレナハイブリッド(C27)のオイル交換を習慣化し、エンジンを長持ちさせよう
平成28年式の日産 セレナハイブリッド(DAA-GFNC27)のエンジンオイル交換は、約30分程度で完了する手軽なDIYメンテナンスです。
流れは次のとおり:
- 車を安全に持ち上げ、ドレインボルト付近を確認
- 14mmメガネレンチでドレインコックを反時計回りに緩め、古いオイルを抜く
- ボルトとパッキンの状態をチェックし、時計回りに締め付け
- 上部から3.6L(目安)の新オイルを注ぐ
- エンジンを始動しレベルゲージで最終確認
ガソリンエンジンを持つハイブリッド車も定期的なオイル交換が不可欠で、1万kmを目安にすると便利ですが、実際には3,000〜6,000km程度ごとの交換がより安心です。
もしDIYに不安がある場合は整備工場やカー用品店に依頼してもリーズナブルに交換可能。
どちらにしても、オイル交換を怠るとエンジン性能低下や燃費悪化を招きやすいので、定期的なメンテナンスを心がけましょう。